母ちゃんありがとう

母ちゃんありがとう


久し振りに母の顔を見に実家に帰りました。
母は弟夫婦と共に総勢9人家族の中で暮らしています。その中には曾孫(ひまご)も2人おり、あちこち痛いと言いながらも野菜を育てたり、家の片付けや子守りと一日忙しく過ごしています。その日は珍しく姪っ子2人も、仕事が休みという事で家に居ました。
母に呼ばれて外に3人で出て行くと、
母が「これにヒモば通してくれ」と、指差す先には
すっかり洗濯バサミがはずれ落ちた靴下干しと、
新品の洗濯物ばさみ
ひもが用意してあります。
「もう一回位修理して使うけん」との事です。
新品で買っても5~600円位のものを修理して使おうとする母に笑ってしまいました。聞けばこれが2回目の修理との事。なるほど、元の色が何色だったかも解らない程、色あせしています。


母の下着はどれも破れています。夏場下着1枚でいる時も、見えている所が多い程ボロボロです。姪っ子が「ばあちゃんひもパンもう捨てたがいいよ」と言っていましたので、きっとパンツもボロボロなのかもしれません。
それでも母はというか、だから母はと言った方が正しいと思いますが、お金はかなり貯めています。私達や孫にもよく小遣いをくれますが、お年玉でもこんなにいらんよと言う位、渡すのです。
自分の為には殆ど使いません。もったいないと時間や体を使ってする小さな小さな節約の積み重ねのお金です。
先に書いた靴下干しは1回目、3日がかりで、修理したと笑っていました。姪が「ばあちゃんこれ500円位だから、日給150円位になるね」とこちらも大笑いです。
実家はいつも母のおかげで温かい時間を過ごす事が出来ます。
母からの説教や教えをもらった事はありませんが、
その口から人の悪口を聞いた事もありません。
働く事の大切さを身を持って教えてくれた母に
       生み育てられた私は本当に幸せ者です。

感謝