いよいよ”災害思いやり基金”がスタートします。
契約農家同士で支え合う仕組みを作りたい
数年前、青森県にお邪魔しりんご農家の工藤さんとお話をさせていただいていた際、その数日前に熊本県を台風が通り過ぎたあとで工藤さんは「熊本県のみかん農家さんたちははどうでしたか?」と心配の声をかけてもらいました。 かなりのみかんが成長段階で落下してしまったこと、大きな風傷を負うことになっていることをお伝えすると……
今回、基金を作るきっかけをくれた工藤農園さん。
「住んでいる地域が違い、また農作物の違いがあっても、同じ農業従事者として心が痛む。 なかには全国的な量が減ることで高値での買取を予想し、喜ぶ人たちもいるのが実情だけど、そんなことを考えるのは寂しい。 全国に数多くいらっしゃるすべての農家さんたちとつながることはできないが、せめておおしま屋と契約しているという共通点がある農家同士だけでも支えあえるような仕組みを作れないか。」 という言葉をいただきました。
おおしま屋が農家さん直送の通信販売をスタートしてもう10年が過ぎました。 この間、大小ありますが、私たちは天災による農家さんの被害をたくさん見てきました。
ハウスの倒壊でメロン栽培を断念された農家さん。何十年に一度の大寒波が襲い、収入がゼロになってしまった農家さん。河川の増水で水浸しになった果実。
台風で全壊したビニールハウス。農業を断念するほどの被害でした。
▲夏の大雨で川にのまれ崩れた、 巨峰栽培のビニールハウス。
迷いながらスタートした応援の試み
その現状を目にし"何か私たちにできることはないのだろうか"という思いはずっと心のなかにくすぶっていたものの、自然の猛威の前に私たちはただ祈ることしかできないままでした。 そんななか、工藤さんの言葉を聞き、おおしま屋でしかできない「災害思いやり基金」を立ち上げることを1年前に決断いたしました。
お客様からの好意、農家さん同士、そしておおしま屋としてどんな取組ができるのか、会社内では幾度も話し合いを行いました。 その度、色んな意見や思いが交差し、まとめることが難しく何が一番良いのか!正解を自分たちなりに考えてはまた迷いの繰り返しでした。
収穫目前に台風被害ですべて出荷不可能になったメロン。
見た目からわかりませんが凍って食べられません。
私たちも初めての試みで、何が正しいのかは正直わかりません。 けれど、まずはやってみることがスタートだと今年から始めてみることにしました。
お客様よりいただいた売り上げの一部、農家さん同士にはおおしま屋が被害情報を共有し応援の呼びかけを行います。それとは別におおしま屋は1箱あたり10円の積み立てを行っていきます。 災害時にどれほどの応援ができるものか不安はありますが、まずは始めてみよう、やりながら考えようと動き出します。 皆様のご協力よろしくお願いします。
最近のコメント