母の辛さ

母は今年で91歳になります。
3年ほど前から緑内障を患い目が見えなくなりました。
少しずつ視野が狭くなっていき、今では片方の目が10円玉程度うっすらと見えるところまで進んでいます。

若い頃の母は絶対に弱音を吐かない人でした。
少しくらい具合が悪くても仕事に行けば忘れると言って、痛いとか、苦しいとか言っているのを聞いたことがありません。
母は強い人というイメージは私の中に定着していました。

ところがこの1年ほどの間で母の心はすっかり弱くなってしまいました。
会うたびに「目が見えないのが1番辛い」「もう早くお迎えに来て欲しい」と自分が世界で1番可哀想オーラを発してきます。

そんな母を受け入れられず、私の実家に帰る回数がどんどん減っていきました。
「わかってあげなければ」と自分に言い聞かせても心がついていきません。
最近ではあまり優しくない私に、なにか用事でもなければ電話をしてくることも遠慮している母です。

 


親に感謝するという気持ちを忘れないようにしたいものです

 

そんなときは自分の胸が痛みます。
働いて働いて懸命に生きてきて、90歳を超えるまで生きていてくれる母です。
ときどき話を聞いてあげるだけで、きっと気持ちが安らぐのでしょう。

父の介護中は、毎週一度はドライブに連れ出していました。心が重いのは親孝行が不足しているからかもしれません。
あとで後悔することがないよう心を改めて優しくしていきます。

本日もお読みいただいてありがとうございました。

感謝